皮に包まれメイド喫茶で働くことになった少年の話 4
🕑 Added 2021-05-02 06:37:52 +0000 UTC
いや、でもなんか違う気がする。便秘の時にウンチが太すぎて止まったのならお尻の穴が限界まで広げられたままになるはずだ。でも今はお尻の穴自体を拡げる感覚はそれほどない。確かに何かが挟まってる気はするけれど、もっと細い……何かの棒でも入れられてるみたいだ。
「お腹の方はこんな感じですかね。それでは顔の方を仕上げちゃいましょう。」
「ッッ!?」
急に視界が開けた? 確かに今までも視界は通っていたけれど、あくまで顔に被ったマスク越しって感じだった。それが今はマスクを外して自分の目で直接見ているように感じられる。今の一瞬で一体何が変わったんだろう。
「うぉぉッ!!」
なんだ? 何かが口の中に入ってきた!? 店長さんの手……じゃないよな。店長さんはさっきから首の後ろに触れていて顔には手を伸ばしてすらいない。
じゃあ何が……って一つしか考えられない。口の周りを覆っていた皮が、中にまで入り込んできてるんだ。
でもそんなことってあるのか? 勝手に口の中に入り込んでくるだなんて。それに、いつの間にか口の中にピッタリと張り付いてしまっているみたいだ。
「ぅぇ……」
違う。口の中だけじゃない。喉を押し広げながら奥にまで入り込んでる? それに鼻の中もだ。これ、一体どうなるっていうんだ?
「はい、お疲れさまでした。ひとまず補正は完了ですよ。」
「う、うぅ……」
ゆっくりと身体を起こされる。全身を包む圧迫感はそのままだ。けどそれだけじゃ説明できない妙な感覚に覆われている。
皮が膨らんだのなら、俺の身体は皮の中に押し込められているはずだ。事実、全身を包まれている感覚も圧迫感も間違いなくある。
けれどそれとは別に、お尻には“直接長椅子が触れている”みたいな感覚がある。お尻だけじゃない。全身で感じている空気だって皮越しって感じじゃない。まるで裸のままで椅子に座っているみたいな……皮が本当の自分の身体になってしまったかのようにも感じがしている。
「立てますか? まだ慣れてないかとは思いますけれど、鏡で全身を見てみましょうか。」
そう言えば更衣室の隅には姿見が置かれていた。着替えた後に身だしなみを確認するためのものかと思っていたけど、まさかこのため?
「ッッ!!」
目の前に置かれた鏡に全身が映る。その姿は想像していたものとはまるで違っていた。
確かに元の姿のままなんてことはないのは理解している。元々バイトしたことが人にばれないようにするって話だったんだからそれは当然だ。
それでもあくまでさっきまで見せられていた皮を広げたみたいな姿になるものだと思っていた。
鏡の中に立っているのは凄く美人な女性。顔だけなら皮で見た時のイメージそのままだ。けれど身体の方は皮の時とはまるで違ってしまっている。胸には片方だけでも頭よりもずっと大きなおっぱいが二つ並んでいる。あまりに大きくてお尻を半分隠し、股の辺りにまで届いてしまっている。
そのお尻だって凄く大きい。おっぱいの幅よりも更に一回り程大きくて、何というか土偶を想像してしまうような太った身体だ。
「あれ? ひょっとして太ってるだなんて思ってます?」
思ってるもなにも、実際にこんなに太ってるじゃないか。
「太ってなんか居ませんよ。ほら、ちゃんと見て下さいね?」
後ろに回った店長が抱き抱えるようにして俺の……いや、俺のじゃなく。あくまで皮の、だ。皮のおっぱいを掬う様に持ちあげた。これまでおっぱいの陰で全く見えていなかった身体が目に映る。太いお尻と比べると腰は不自然なほど細かった。
おっぱいとお尻が膨らんでいるからその分腰が細く見えるのかと思った。けどそうじゃない。括れている辺りは頭と同じかそれよりも細いくらいだ。
皮を着る前の俺と比べても明らかに細くなっている。全身を包む圧迫感は続いている。腰も締め付けられて細くなっているってことか? いやでもこんなに細くするのならもっときつく締め付けられてなきゃおかしいはずだ。
「それにほら。肩幅だってこんなに華奢じゃないですか。」
おっぱいを下ろされ、改めて肩を見る。確かに肩幅も今までよりも細くなっている気がする。
おっぱいとお尻が膨らまされて、代わりに肩や腰……上半身が細くなっているってことか? いや、もし補正効果のある服を着たってこんなに極端に変わるはずがない。おっぱいはお尻みたいに太くするだけなら詰め物をすればいくらでもできるだろう。でも細くするとなるとそんなわけにはいかない。しかもお腹を絞るのと違って肩は肌の下にすぐに骨があるはずだ。骨が間借りでもしない限りこんな体型になるのは有り得ないはず。
「そうそう。途中でおしっこやうんちを漏らしてしまったような感覚があったでしょう? 原因はほら、これですよ。」
「ッ……」
軽く足を開かされる。チンコのなくなった股間から、太さの違う数珠の様なものが2本ぶら下がっていた。
「何なんですか? これ! え、あれ!?」
これまで出なかった声が出せた。けれどそれによって驚きがもう1つ。声が、変わっている?
今までよりずっと高い、まるで女の子の様な声。それも普通に喋ったハズなのに鼻にかかったかのような喋り方になってしまっていた。
「あら、思ったよりも馴染むのが早かったみたいですね。じゃあ順番を追って説明していきましょう。まずは簡単な方、声についてですね。」
馴染む?
「アナタはこれから女性のメイドとして働くことになりますよね。それなのに声が男の子のままだったら周りからおかしいと思われちゃいます。ですから補正によって喉に入り込んだ皮が声帯を覆い、女の子の声へと変更してくれているんです。」
「そんなことが……」
出来るのか、と言いかけたけどその声だって女の子の様な声だった。こうなったらもう出来るのだと納得するしかない。
「それと股間から垂れているコレですね。これはですね、細い方は尿道ビーズ。後ろの太い方はアナルビーズと言います。名前の通り、それぞれ尿道とアナル……お尻の穴をアナルって呼ぶんですけど知ってました? そのアナルに入り込んでいる数珠状に繋がったボールですね。」
「え? でも尿道って……」
少なくとも俺のちんこの中には何かが通っている様な感覚はない。それに場所だっておかしい。確かに身体の中を押し広げられるような感覚はあるけど、それはチンコとお尻の穴の間の辺りだ。
「あぁ、違和感があるかとは思いますよ。だって男の子の尿道ではなく、女の子の尿道を通ってますからね。」
「女の子の? いや、俺は男ですけど……」
「はい。アナタの身体は男の子でしょう。でもその身体を覆っている皮は女の子の身体を再現してますよね? ですから尿道だって足の間に付いているんですよ。」
素直には受け入れられない。ひょっとしたら皮と身体の隙間に入っていたんじゃないかとも考えた。けど俺の身体にも何かが通っている感覚が間違いなくある。
「正体がわかったところでコレの使い道の説明ですね。これは、こうします。」
「え……ちょ……」
股間から垂れる2本のビーズ、その先端が繋げられる。そこには1枚のカードがぶら下げられていた。丁度膝の辺りだ。
「これ、って?」
鏡越しに見ているから細かいところは分からない。けれど、半分を顔写真が占め残りに文字が書かれているのは分かる。あの顔写真って、この皮の顔か?
「これはですね。アナタの名札です。」